名前のないホテル take 2

          ※ lyrics (画像+ 8.23. 2025)

 奥のパーティションなど、R600G様の『ROOMガール』用の「オフィス」、「給湯室」からアイテムの一部を使わせていただきました。とても助かりました。

 

             名前のないホテル
                        作詞 水月映恋

 

 満天の星空
 知らない花の香り
 軽く握ったハンドルにも
 さわやかな夜風
 偶然、視界にとらえた
 しゃれたホテル
 時計は0時をまわっている
 「ここで休むか」
 俺は車を停めた

 

 

 ドアが廻り、美しい少女が出て来た。
 「お待ちしておりました」
 「予約はしてないんだが」
 「さぁ、どうぞ」
 今日はついてる、そう思った。

 ロビーに人はいなかった
 「チェック-インは?」
 「不要です。本当の名前なんてどなたもお書きになれませんから」
 不器用な微笑みが、記憶の何かを刺激した
 「きみは?」
 「そうですね、エレンとでもお呼び下さい」
 「ヘレネーか、似合ってる」
 「何人にそうおっしゃいました?」
 「知り合いにエレンはいないよ」
 足下で影が凍りついた
 「……、あなたは間違えてばかり」
 青い瞳の中、みずいろの月が揺れる
 「なにもわかってない」

 「わたしを置いていくの?」
 「一緒に暮らしちゃいけないの?」
 幼い少女が泣いている

 「どうして来てくれなかったの?」
 「わたしじゃ役にたてないの?」
 きれいな女が泣いている

 「あなたは強すぎるのよ。だから、
 支えてくれてる人のことがわからないの」
 愛し合った女からの別れの一言

 二つの道がある
 想い出の名前を選び直して、
 忘れたふりで「幸せ」を生きるか
 あがいて、みじめにのたうち回って、
 愛の名前を見つける夢に砕け散るか
 あなたはどうするのかしら

 遠くで歌う声が聞こえた気がする
 「何をしても自由。いつまでだっていれる。
 好きな女を選んで、好きなだけ楽しめる。
 名前を忘れてさえいれば」

 笑い死にした神々が集う所
 あなたとわたしのためにドアが廻る

 ここは時の墓標の上に建つ
 名前のないホテル

 

 

                             August 7. 2025