櫻坂46について Advent of the ‘3rd’ 

 櫻坂46の新曲MVを見ました。

 まずは『Cool』ですが、久しぶりに心に刺さりました。キャスティングも設定も予想外にハマっていて、制作側の熱意と工夫が感じられて、私としては好みです。ただ、曲に入るまでが長すぎるのと、アメコミ風のアニメ部分で評価は二分されるかもしれません。欲を言えば、ガムを噛みながらサボっている娘がいてもよかったかも。

 「欅坂」の後期以降、やっていることは非常に高難度なのが見てとれるのに、狙いがズレているような、ある種の違和感を持ち続けてきました。『革命』や『ラ・カンパネッラ』ばかりを演奏してどうするんだろう、というような感覚。朝礼のスピーチ、聞きたいのは「自慢話」じゃないのに、と思う時の感覚に近いかもしれません。
 技量の追求に偏り過ぎると、どうしても「視野が狭い」「器が小さくなってしまった」というネガティブな評価ばかりがついて回るようになります。これは私自身のことですが。

 

 三期生による『夏の近道』、一言でいうと「いい!」です。思わずうなってしまいました。
 おそらくは演出の巧さから、そして私自身のごく個人的な複数の理由から、俗に言うところの「ハートを狙い撃ちにされた」感じがしました。

 「3rd」のロゴ、「d」が特殊な形なのは「a」を含ませているからでしょう。「rd」が「ra」ならば、大きく描かれた「3」の中央部は当然「く」を内包していると考えるべきで、そこに込められた願いに思いをはせることがあってもいいかもしれません。満開の日を思ってください。
 詞は、ハインラインの『夏への扉』冒頭とラストを想起させつつ、そこに今の櫻坂46が置かれている状況をさらりと書き込んでみせるという「ストレートの軌道で向かってくる凄技の魔球」でした。これじゃ避けられねぇって!
 曲は、複数の方が指摘しているように「波打ち際、走らないか」と裏に聞こえてしまう気がしますが、私的には嫌な感じがまったくしなかったので、これはこれでいいのではないかと。これ、意図してやってますよね。
 コスチューム、ハイウエスト、ハイウエストなんだよぉ!(号泣!)
 パフォーマンス、撮影場所の狭さから、必然的にセンターの前を何人も横切るのですが、妙にそれが魅力的に見えてしまいました。ひいき目、でしょうか。階段を駆け下りてきてから、雨が「止みそうで止まない」あたりが特に好みです。
 曲が終わった後、何事もなかったかのように素面で平然と立ち去る谷口愛李さん、大物になりそうな予感しかしません。ラストは力を抜いて流してみせてますし、仮にですが、これが演出の指示ではないのだとしたら新人離れしています。というか、状況を判断して適切に対処できるという意味で現段階で一流でしょう。

 私にとって、私の制作において、欅坂46は「未来地図」でしたし、今も心の深いところで「未来地図」であり続けています。これからは 3rd が「未来地図」を上書きし、さらには書き換えてくれたらうれしい、とか少しだけ思ってしまいました。

 最後に予言を一つ。11人中、実に9人が「ストレート系ロング」なので、年内に2人から3人は髪を切ることになるでしょう。是非とも「大化け」してください。

 雨はもう上がっています。

February 19, 2023

文面の不備を訂正。 February 24, 2023